7.比較 2018年  海外で日本のTVを見る! 7機の性能とおすすめ

比較 2018年  海外で日本のTVを見る! 7機の性能とおすすめ

【今回レビューする内容】2018年 海外からインターネットでテレビを遠隔視聴する方法:Slingbox M1とSONY nasne(ナスネ)ロケーションフリープレーヤーの違い・選び方と使い方:地上波TV・CS・BS・スカパープレミアム対応::設置法:長期の海外留学時・海外赴任時のハングアップ フリーズの対処法など口コミ情報など:「下宿から実家の地元地方局のTVを見る方法」にも対応!

【今回比較する製品】 SONY nasne 1TBモデル CUHJ-15004 Sling Media Slingbox M1 SMSBM1H121 SMSBM1H111

今回のお題海外などから日本のテレビ番組を視聴するために必要な機器や、設置法は? 

どもAtlasです。
 今日は、自宅外から、インターネット回線を利用し、日本の自宅のTVを遠隔視聴できる家電、いわゆる、「ロケーションフリープレーヤー(=ロケフリ)」を紹介します。
 
 留学生海外赴任の方のほか、国内の出張先などから、地上波、BS・CS・スカパープレミアムなどの番組全てを見たい方に向けての記事です。
 また、実際利用時におけるフリーズやハングアップ対策についても書きたいと思います。

1・現在のロケフリを巡る状況について

あまり知られていませんが、最近のブルーレイレコーダーは、それ自体で「ロケフリ」的な機能があります。

 
【チューナー数:3
 1・Panasonic DMR-BRT530  ¥39,570 Amazon.co.jp (11/2執筆時)
【チューナー数:2】
 2・SONY BDZ-ZW550M  ¥37,552 Amazon.co.jp (5/25執筆時)
【チューナー数:6】【全録対応】
 3・Panasonic DMR-BRX2030  ¥62,800 Amazon.co.jp (5/25執筆時)
【チューナー数:7【全録対応】
 4・東芝 REGZAサーバー DBR-M1007
  ¥52889 Amazon.co.jp (5/25執筆時)
 2015年以降、放送業界の規約が変わり、一般的なブルーレイレコーダーから、自宅外転送(スマホ・タブレット)に対応する機種が出はじめました。初心者にはこれがもっとも手軽な方法です。

 ただし、ブルーレイレコーダーを利用する方法は、次のような弱点があります。
BS放送・CS放送が一部視聴できない
 第1に、業界の規約などの関係で、ロケフリできるのは、地上波デジタル放送と一部のBS/CSに限られます。
スカパープレミアム!が見れない
第2に、別にチューナーが必要なスカパープレミアムが視聴できません
海外からアクセスできない
第3に、アクセス元を見ているので、日本のVPNサーバのレンタルサービスなどを利用しない限り、アクセスができません
90日後の再認証なしでは見れない
第4に、スマホとブルーレイレコーダーを90日以内に「自宅で」再度ペアリングさせないと使えなくなります。そのため、長期に自宅を離れるなどの場合は、利用が難しいと言えます。

 
 仮に、このような制限が問題にならず、ブルーレイの買い換えも考えられるならば、最新のブルーレイレコーダーを導入するのが現在的には最も簡単で手軽です。
 国内からの閲覧が前提の場合、また、海外赴任でも、「90日以内」ならば、「VPNアプリを利用できること」「日本の接続業者と契約すること」という条件がクリアできれば、以外と手軽に「ロケフリ」視聴可能です。
なお、対応機種は、かなりの数がある状況です。詳しくは、このブログにおいて人気ブルーレイレコーダーの比較をした、上記の記事をご覧ください。
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 一方、これら4つの制限が問題となる場合もあるでしょう。その場合は、「ロケーションフリープレーヤー」の出番となります。
 このほかにも、「高画質で転送ができる点」、「新規にブルーレイレコーダーを買うよりも安価な点」などでもこちらに優位性があると言えます。
 以下、具体的に紹介していきます。

2・ロケフリ本体の比較

 
 5・SONY nasne 1TBモデル CUHJ-15004
  ¥20,360 Amazon.co.jp (2/6執筆時)
 ロケーションフリープレーヤーとして現在最も有名なのは、ソニーNasne(ナスネ)でしょう。

 実際、ナスネは、スマホに限れば海外からでも視聴可能であり、その点でネットメディアなどでは、「おすすめ」されることも多いです。
90日後の再認証なしでは見れない
しかし、ナスネの場合も、「90日ごとの自宅での再ペアリング」問題があります。
 そのため、長期赴任・長期留学では、「スマホだけ帰省させる」などの「無茶」が必要になります。
 これは、ナスネがハードディスクを搭載するため「レコーダー」扱いになることで、日本の業界規制にひっかかるためです。企業努力ではどうにもならず、正直仕方ないでしょう。

  
 【HDMIセット SMSBM1H121】
 5・Sling Media Slingbox M1   ¥44,800 Amazon.co.jp (2/6執筆時)
 一方、日本ではイーフロンティアが代理店を務める、アメリカのスリングメディア社の Slingbox M1は、90日後のペアリング問題から「自由」です。
 こちらは、ハードディスクやTVチューナーを搭載しない単なる「転送システム」だからでしょう。
 以下では、この製品を少し詳しめに、紹介していくこととします。

3・スリングボックスの紹介


 【HDMIセット SMSBM1H121】
 5・Sling Media Slingbox M1   ¥44,800 Amazon.co.jp (2/6執筆時)
 SLINGBOX M1 HDMIセットは、スリングボックスの入門機です。ご自宅のブルーレイレコーダーなどで受信した画像をインターネットに「飛ばす」ための家電製品です。
 なお、発売元のSling Media社は、日本ではイーフロンティアという会社が代理店です。格安の並行輸入品は、日本のPSEマークを取っておらず、電気安全法上問題があります。また、日本語でのサポート・保証を受けられません
 なお、Amazonで売っている商品はイーフロンティアを通したものですので、正規品です。
   
 本体の設置は、ブルーレイレコーダーとテレビの中間に、この製品に付属するHDMIコンバーターを介在させる方法をとっています。スカパープレミアムチューナーを設置したい場合も、同じように接続するのが基本です。
 なお、上図の家「コンポーネントケーブル」は、本体に付属します。
 
 ネットワークへの接続は、本体後部の有線LANコネクターか内蔵のWi-Fiを利用します。それを、ご家庭のルーターに接続してネットに「飛ばす」、というのが、基本的な設置法です。
 なお、スリングボックスは、ブルーレイレコーダーを利用する場合より、高画質なフルハイビジョン画像を転送できます。そのため、少なくとも設置側には、ADSL、できれば光回線が合った方が有利でしょう。
 受ける側の回線、ADSLレベルのスピードで十分です。スマホならば、4K(LTE)回線が利用できれば十分です。

  
 【単体版 SMSBM1H111】
 7・Sling Media Slingbox M1
  ¥--------- Amazon.co.jp
 (2/6執筆時)

 なお、Slingbox M1には、「単体版」という製品も発売されます。
 
 ATS direct 金メッキ変換ケーブル 1m  ¥866 Amazon.co.jp (2/6執筆時)
 こちらは、HDMIコンバーターが付属しないタイプですが、その他の性能は同じです。その代わりに、D端子コンポーネント変換ケーブルが付属します。
 D端子があるブルーレイレコーダーならば、中間のコンバーターがない分、この方法が良いでしょう。変換操作もないため、画質は安定的です。
 とはいえ、HDMIが全盛で、D端子は最新機器からはなくなる傾向があるので、Atlasとしては、D端子利用者も、HDMIセットを購入し、別に変換ケーブルだけ購入する方法をおすすめします。

4・スリングボックスの仕組み


 ここまで見てきたように、スリングボックスはTVチューナーではありません。そのため、生放送を見る場合も、ブルーレイレコーダーなどに搭載されるチューナーを利用しています。
 そのために、スリングボックスは、ブルーレイレコーダー側のリモコンも遠隔操作できるようになっています。
 
 スリングボックスは、どの製品も、本体に「赤外線リモコンケーブル」が付属します。これを、ブルーレイレコーダーや、スカパープレミアムチューナーの赤外線受信部(リモコン信号を受け取る部分)にケーブルの先端をシールで取り付けます。
 そうすれば、スリングボックスが発信したリモコン信号がブルーレイレコーダーに送れるので、遠隔地からブルーレイレコーダーのチャンネルを変えたり、録画操作ができるわけです。
 
 具体的には、遠隔地に設置したパソコンやスマホブラウザに現れる「仮想的なリモコン」を操作することで、ユーザーは、自宅のブルーレイレコーダーなどのチャンネル操作や録画操作が可能です。
 ソフト設定は、常にオーソドックスで簡単なもので、ネットワークの知識が無くても、手順に沿うだけで簡単に進めることができます。

5・受信側の設定方法

スリングボックスは、Windows系Mac系のパソコンや、Android系iOS系スマホタブレットに転送できます。
 受信側のインターネット回線は、ADSLでも構いません。携帯回線の場合も、標準画質(SD)ならば、携帯の3G回線でも大丈夫です。
 ただし、HD(ハイビジョン)クオリティで見たい場合は、受信値側は光回線やLET(4G)回線が導入されていた方が良いといえます。

 

 パソコンで見たい場合、インターネットブラウザを経由して、Slingboxの専用ホームページにアクセスして視聴します。MacでもWindowsでも可能です。
 感覚的には、Youtubeを見る感覚で、フルスクリーン表示にもできます。なお、映像上のリモコンを操作すると、送信地にあるHDDレコーダーを操作可能です。
 
 iPhoneandroid等のスマホやタブレットでも見れます。3G回線でもSG画質(ワンセグ並の映像)で十分見られます
 ただし、iPadやiPhoneの場合は、次の専用のアプリケーションが必要です。
 
 SlingPlayer Mobile for iPhone(iPhone専用)
 ¥1,800 iTunes

 iPhone用が以上のものになります。上のようなアイコンを使いながら操作します。
 
SlingPlayer Mobile for iPad(iPad専用)
  ¥1,800 iTunes
 

 一方、こちらはiPad専用アプリです。解像度がiPadに最適化されています。iPadの画面サイズならばフルHDがかなり綺麗に見えます。
 
 SlingPlayer Mobile for Phones
  ¥1,800 Google Play

 SlingPlayer Mobile of Tablets
  ¥1,800
 Google Play 
 Android系の場合は、こちらのアプリになります。

6・フリーズ・ハングアップへの対策


 スリングボックスは、長期間海外赴任をする人に売れている機種です。Atlasも海外赴任時にはお世話になりました。
 実際は見ている時間はさほど無かったのですが、スカパーオンデマンドは海外から使えないため、(当時)日本のサッカーの試合を見るためにどうしても必要でした。スカパーオンデマンドは、利用時にサービスの居住地判定がなされるからです。
 正確に言えば、スカパーオンデマンドは、有料の日本のVPNサービスを契約して、IPアドレスを迂回させれば使うことも可能でした。
 その点、スリングボックスはこうした制限がなく使えますし、画質も良いです。
 ただ、問題点もありました。それは、夏の時期、スリングボックスがハングアップ(フリーズ)することです。これは、数ヶ月に一度ありました。
 Atlasの場合は、家人や知人にお願いして、電源を抜き差ししてもらいました。しかし、単身者はそう簡単にはいかないでしょう。
  簡単デジタルタイマー PT70DW  \1,050 Amazon.co.jp (2/6執筆時)
 帰国した今考えると、デジタルタイマーは、ハングアップ対策に有効かもしれません。
 デジタルタイマーを購入し、1週間に1度ほど(ないし1日一度ほど)、電源をオンオフするように設定しておけば、スリングボックスの電源を定期的に入れ直すことができるからです。
 また、長期間留守にする場合、ルーター(終端装置)もたまにフリーズし再起動が必要な場合がありますので、同様の方法を取ると良いです。これは自宅にサーバーを設置したり、自宅のPCにアクセスするような環境にある海外赴任者にもオススメの方法です。
 なお、スリングボックス自体に電源スイッチはなく、電源ケーブルを差すだけで起動できるため、この手法が使えます。もちろん、設定した時間になるまでハングアップは続くわけですが。

 
 Belkin WeMo  \6,471 Amazon.co.jp (2/6執筆時)
 そこで、より高度に対応したい場合は、Wi-Fi対応のインサイトスイッチを購入するのも手かもしれません。こちらはスマホやタブレットで、外出先から電源の入切を設定できるタップになります。
 スリングボックスが起動しなくなったら、即座に電源を入れ直すことができます。ただ、Wi-Fiに依存する機器なので、ルーターのトラブルには無力です。使うならば、デジタルタイマーとの併用が良いでしょう。

今回の結論海外などで日本のテレビ番組を視聴するためにおすすめの製品はこちら!


 というわけで、今回はロケーションフリープレーヤーについて解説しました。
 最後に必要な機器について改めてまとめておきたいと思います。 


 第1に、長期の海外出張や留学で、PCやスマートフォンなどで安定的に見たいと考えている場合は、
  
 【HDMIセット SMSBM1H121】
 6・Sling Media Slingbox M1   ¥44,800 Amazon.co.jp (2/6執筆時)
 スカパーチューナーなどのほか、映像を転送するSlingbox M1が必要です。
 セットアップに迷った場合も、Slingboxならば、日本語でサポートを受けられます。 ただし、設置は手順にそってやっていくだけで本当に簡単なので、まず相談する必要も無いと思います。

 第2に、90日以内の海外出張や短期留学の場合で、スマホで放映中のTV番組・録画番組をみたい方は、
  
 5・SONY nasne 1TBモデル CUHJ-15004
  ¥20,362 Amazon.co.jp (2/6執筆時)
 短期間で、かつ、スマホ・タブレットで見れれば良いという方は、「90日後の自宅でのペアリング」の問題が発生しません。それをふまえると、ソニーのナスネを選んでも良いでしょう。
 設置はこちらの方が手軽ですし、アプリを含めて出来が良いので、初心者でもとっつきやすいでしょう。
なお、今回は、ナスネについては、あまり紹介できませんでした。しかし、上記の記事である程度の内容をフォローしているので、よろしければ引き続きご覧ください。

 第3に、主に国内からTVを見れればOKというかたにおすすめなのは、
 
【チューナー数:3
 1・Panasonic DMR-BRT530  ¥39,570 Amazon.co.jp (11/2執筆時)
【チューナー数:2】
 2・SONY BDZ-ZW550M  ¥37,552 Amazon.co.jp (5/25執筆時)
【チューナー数:6】【全録対応】
 3・Panasonic DMR-BRX2030  ¥62,800 Amazon.co.jp (5/25執筆時)
【チューナー数:7【全録対応】
 4・東芝 REGZAサーバー DBR-M1007
  ¥52889 Amazon.co.jp (5/25執筆時)
 ブルーレイレコーダーに内蔵される「ロケフリ機能」を利用するのが良いでしょう。
 海外から利用する場合も、短期ならば、VPNアプリと、インターリンクなどの有料のVPN接続サービスを利用する手もあるでしょう。
 なお、対応機種は、上記の4種類以外にも、かなりの数がある状況です。
詳しくは、このブログにおいて人気ブルーレイレコーダーの比較をした、上記の記事をご覧ください。
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 というわけで、今回は、ロケーションフリープレーヤーの紹介でした。
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